ワークショップは、まず10秒ワンカットの映像を撮影するエクササイズから始まった。共用のInstagramアカウントを設け、そこに日々習作がアップロードされていく。数週間が経過したところで、撮影の基本が1分間に引き延ばされた。1分間カメラを向け続けることで捉えられたのは、世界の不可逆な変化、目の前の物事を含む大きな流れの存在、など。こうして「ロードムービー」への思考が走り始めた。

これは1分間ワンカットの映像を提出順に連結しただけの映像。

撮影者(カット順)

鈴木哲生/上田和輝/榊原真歩/関あゆみ/加賀見太地/キヨスヨネスク/林亜華音/佃七緒/平倉圭/永井雅也/山川陸/今井亜子/若林さち/Aki iwaya/たかすかまさゆき/なかむらまゆ/兒崎汐美/松井里菜/長谷川しほ/湯田冴/高橋まり/荒田幸広/佐藤芳和/太田遥月/染谷有紀/高野ユリカ/山縣瑠依/伊澤文彦/大貫友瑞

議論の一部

カットが変わるたびに音があまりに変わる。その音はもう二度と聞こえないだろうなっていう。だからロードムービーって、一回起きてもう戻らない、っていう自分の中に起きる感覚。それに食らいつく感じ。(三宅唱)

すでにある道と、そのうえを動くことで新たに賦活される・現れる道、の二重性みたいなものも面白かった。(平倉圭)

動こうとしている、というのは面白い。その場所に明確にリアクションしているということが見えやすい。(三宅唱)

内側と外側の両方が映らないと、ロードムービーにならないのではないか。アイデンティティは、二種類映っていないと映らない。(藤原徹平)